物語編
第二章 第五一話 概念編
第二章 経国済民
第五一回 財 の裏に 罪
財は、気が巡ることで、利を生み出すこと
罪とは、気が滞ることで、害を産み出すこと
財は、他から巡ってくると、人に喜ばれるもの
罪とは、自らに滞っていると、人に嘆かれるもの
財は、感謝の象徴であり、巡らすべきもの
他から利を享けて、自分が喜んだ報いとして
その者に財を返せば、両者が嬉しい思いをする
逆に、財を返さないと、その時から財は罪となる
罪は、怨嗟の象徴であり、留めるべきもの
他から害を受けて、自分が嘆いた酬いとして
その者に罪を帰せば、両者が悲しい想いをする
逆に、罪を帰さないと、その刻から罪は財となる
巡らせるべき財も、留まらせれば罪となり
留まらせるべき罪も、止まらせれば財となる
財の段は、感謝し受け取り、奉謝して差し出す
罪の階では、容赦し受け容れ、用捨して振り返る