物語編
第三章 第十二話 概念編
第三章 帰依処
第十二回 悦 の裏に 喜
悦は、苦しみが消える、身的な悦びのこと
喜とは、苦しみを越える、心的な喜びのこと
悦は、相対的な悦びであり、苦悩が表われない
喜とは、絶対的な喜びであり、苦悩に囚われない
自灯明とは、他に依らずに、己に拠ること
他に依るとき、苦楽に流され、いずれ苦しみ
己に拠るときは、苦楽を超えて、いつも喜べる
法灯なき自灯では、自我に塗れる、仕掛に嵌まる
法灯明とは、我に依らずに、法に拠ること
我に依るとき、苦楽が分かれ、いずれ苦しみ
法に拠るときは、苦楽を越えて、いつも喜べる
自灯なき法灯では、邪法に溺れる、仕組に填まる
帰依処は、段階を踏む、帰依の対象のこと
自灯が究められると、法灯に極められている
自灯の段は、他に依らずに、善悪を自ら分けて
法灯の階では、我に拠らずに、善悪を法で解する