物語編
第六章 第五三話 物語編
第六章 双魚 と 宝瓶
第五三話 分裂する時代 と 統合する時代
〔智徳、汝は、裏切り者の汚名を受けるだろう。
法徳、汝は、冥府の法王の烙印を押されるだろう。
この密約を知らない、世の人々は、汝らを迫害する。〕
〔しかし、安心するがいい、今から二千の後に、
真理の御霊が舞い降りて、我らについて証をする。
彼は、あらゆる宗派を、ひとつの真理に導き入れる。〕
〔彼は、新しいものを、説き明かすのではない。
彼は、埋れていたものを、解き明かすだけである。
しかし、これを、今の人が、受け容れることはない。〕
〔彼らは、いまだ、反抗期さえ、迎えていない。
魚座の時代には、父は、子の前から姿を隠される。
やがて、子は父を忘れて、私腹を肥やすようになる。〕
〔すると、肥大した我は、奪い合うようになり、
それゆえに、疲弊した我を、捨て去るようになる。
人々が、真理の御霊を受け容れるのは、それからだ。〕
〔昼に太陽が黒くなり、夜に天幕が降ろされる。
忘れるな、子は父を忘れるが、父は子を忘れない。
真理の御霊は、最も認め難い処、敵の中から現れる。〕
〔はっきりと言っておく、目を覚ましていなさい。
いつ、主が帰って来るのか、彼らには見えていない。〕