物語編
第六章 第五八話 物語編
第六章 自業 と 自得
第五八話 自由を究める と 平等を極める
『そして、最も深淵な仕組を、皆に伝えておく。
たとえ、神の法を司る者でさえ、特別たり得ない。
終末には、すべての者に、為した事、すべてが返る。』
『泣こうが、喚こうが、一切が自業自得である。
二千年の猶予が与えられるが、免れることはない。
最後の審判が降れば、すべてが明らかになるだろう。』
『だから、厳しく言っておく、汝の敵を愛せよ。
博愛に基づかない、自由と平等は、汝を苦しめる。
神の愛なき神の法は、無間の地獄に、汝を落しめる。』
『審判の刻、東方の地に、真理の御霊が現れる。
彼は型を創り上げ、その時が来たことを知らせる。
同時に、多くの者が、彼を倣って、救世主を名乗る。』
『我らは、最後まで、ただ見守っていればいい。
偽の形は滅びて行くが、真の型は耐え忍び続ける。
多くの偽者を肥やしとし、本物は生まれ変るだろう。』
『そうして、初めて、我らが、世に姿を現わす。
彼らの順の道と我らの逆の道が、そこで合わさり、
十分の仕組となって、主を迎える、神殿が完成する。』
『これより、深淵に雌伏して、神の仕組を整えよ。
神殿は、最後まで現れない、しかし、一瞬で現れる。』