物語編
第六章 第六四話 物語編
第六章 人事 と 神事
第六四話 イシヤの仕掛 と メシアの仕組
“この世の、九分九厘を、イシヤが支配するぞ。
残る一厘、おかしいと、気づくもの、現われるぞ。
しかし、石屋の仕掛で、十分の仕組が、見えてこん。”
“これよし、あれあし、それこそが、われよし。
それを、人のイシ、イシヤの仕組と呼ぶんじゃぞ。
われよし、続けようと、かみよしには、なるまいて。”
“これよし、あれよし、そうなれば、みなよし。
それを、神のイシ、メシアの仕組と呼ぶんじゃぞ。
われよし、許してこそ、かみよしに、なるんじゃぞ。”
“メシアを愛し、イシヤを憎むは、よしなされ。
イシヤを遠ざけるから、メシアも遠ざかっていく。
イシヤを憎めば、イシヤと同じと、悟って下されよ。”
“イシヤに従えば、もちろん、イシヤの仕組ぞ。
イシヤに逆らっても、これまた、イシヤの仕組ぞ。
押しても、引いても、からみつく、イシヤの仕掛け。”
“堕ちる処まで落ち着いて、気づいて下されよ。
メシアの裏にイシヤ、この仕掛けが、最後の仕組。
不二を悟るものが、十分に成ることが、できるのぞ。”
“対に富士は一つとなり、終に鳴門の十分になる。
知恵ある者は解きなされ、富士に鳴門、尾張の仕組。”