物語編
第六章 第六五話 物語編
第六章 日光 と 月光
第六五話 神の輝く光り と 我の耀く光り
“日光は、満ち足りて、遍く照らす、神の輝き。
月光は、満ちたり欠けたり、映り変る、我の耀き。
日が照らし、月の映える、惟神の道こそ、真の煌き。”
“日の光のない、月の光など、有り得ないこと。
我の光が輝くとき、必ず、神の光が輝いているぞ。
周りを暗くして、我だけ輝くのは、堪えて下されよ。”
“月の光のない、日の光など、眩し過ぎるもの。
そのまま見るなら、見えないものまで、見えるぞ。
月の光を通して、ゆっくり目を、凝らして下されよ。”
“我ばかりや、神がかりは、もう、止めなされ。
我ばかり、極まって行くのは、単なる闇ばかりぞ。
神がかりに、集まって来るのは、病める人だかりぞ。”
“たとえ、黙示を、解き示しても、救われんぞ。
強すぎる我の暗示に、狂うだけじゃ、悲しいのう。
神の言も、辿らなければ、適うものも、敵なうまい。”
“たとえ、神示を、拝み倒しても、救われんぞ。
強すぎる神の啓示が、怖いだけじゃ、虚しいのう。
神の手も、逃げていては、救おうにも、掬われまい。”
“最初の章は創世の記し、最後の章は黙示の証し。
知恵ある者は解きなされ、日光と月光、合せて神示。”