ＣＡＳＥ　主観　の裏に　客観

マナミ　自らが観る、主観って、どういうものなの？
マサシ　主観とは、陰を見とめず、陽を見とめるのさ。
マナミ　裏を認めず、表を認めると、どうなるのかな？
マサシ　認めないから、世界の観方が、偏っていくよ。
マナミ　誰もが観る、客観って、どういうものなの？
マサシ　客観とは、陰も見とめて、陽も見とめるのさ。
マナミ　裏を認めて、表を認めると、どうなるのかな？
マサシ　観とめるから、世界の観方が、直っていくよ。
マナミ　う～ん、Ａでも良いし、非Ａでも良いって、
　　　　どんな見方もしていない、無意見じゃないの？
マサシ　いやいや、だからこそ、客観じゃないかと、
　　　　真逆に、僕は思うけどね、君は想わないかな？
マナミ　うん、どんな見方もしない、だけだと思う。
　　　　だって、何も観ていなくても、言えるでしょ。
マサシ　なるほど、そういう風にも、確かに見えるね。
　　　　そもそもが、観ていないから、客観じゃない。
マナミ　うん、だから、客観じゃないの、訂正して。
マサシ　えっと、訂正する必要がある、ほっとけない？
マナミ　だめ、あなたの見方は認めない、訂正して。
マサシ　……………………

ＣＡＳＥ　主観　の先に　客観

サトミ　好きに観る、主観って、どういうものかな？
メグミ　主観とは、Ａであり、非Ａでないと観るのよ。
サトミ　総べて観る、客観って、どういうものかな？
メグミ　客観とは、Ａであり、非Ａであると観るのよ。
サトミ　う～ん、良く解らない、どういうことかな？
メグミ　あなたが、大地を見たら、どのように見える？
サトミ　私から、大地を見れば、平面に見えているよ。
メグミ　一方、私から見れば、球面に見えているの。
サトミ　やだな、平らな地面が、丸く見える訳ないよ。
メグミ　うん、そう見るとき、主観的に見ているの。
サトミ　じゃあ、客観的に見るには、どうするのかな？
メグミ　宇宙から、大地を見たら、どのように見える？
サトミ　今度は、球面に見える、平面に見えてたのに。
メグミ　うん、そう見るとき、客観的に見ているの。
サトミ　じゃあ、客観って、絶対的な客観なんてなく、
　　　　どうにも、見えると、相対的な客観なのかな？
メグミ　そうよ、でも、それさえ、主観に過ぎないの。
サトミ　私から見るから、これさえ、主観に過ぎない。
メグミ　うん、そう見るときだけ、客観に見ているの。
サトミ　……………………！！

ＣＡＳＥ　客観　という　主観

サトシ　えっと、客観的なものは、どんなものがある？
マサシ　いや、客観的なものなんて、どこにもない。
　　　　主観を、共有したものが、客観に過ぎないよ。
サトシ　どうして、客観は無いって、言い切れるの？
マサシ　客観を、確かめるときに、主観が入るからさ。
サトシ　解らない、確めるって、どういうことかな？
マサシ　じゃあ、客観と思うこと、何か挙げてみてよ。
サトシ　毎朝、太陽は、東の空から、昇って来ること。
マサシ　それを、客観と、思ったのは、どうしてだい？
サトシ　いつ誰が、見たとしても、そうだったから。
マサシ　ほらね、ここで見るという、主観が入るのさ。
サトシ　いやいや、誰が観たって、そう見えるんだよ。
マサシ　そうさ、だから、主観を共有しているだけさ。
サトシ　なるほど、客観とは、主観を共有したものか。
マサシ　そうさ、あるとしたって、それぐらいなのさ。
サトシ　それなら、客観的なものは、存在するんだ。
マサシ　そう見ると、その瞬間に、主観になるんだよ。
サトシ　なるほど、客観とは、主観を共有したものか。
マサシ　そうさ、あるとしたって、それぐらいなのさ。
サトシ　……………………！！

ＣＡＳＥ　客観なき主観　と　主観なき客観

サトミ　主観と客観、どちらを、重んじるべきかな？
メグミ　どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ　思いのまま、主観って、どういうものかな？
メグミ　主観とは、自我を持って、世界を観ることよ。
サトミ　在りのまま、客観って、どういうものかな？
メグミ　客観とは、自然を以って、世界を観ることよ。
サトミ　主観を望み、客観に臨まないと、どうなるの？
メグミ　客観なき主観なんて、唯の情感に過ぎないよ。
サトミ　じゃ、感じるばかりで、観じていないのかな？
メグミ　そうよ、豊かに感じても、歪んで観じるのよ。
サトミ　客観を望み、主観に臨まないと、どうなるの？
メグミ　主観なき客観なんて、只の静観に過ぎないよ。
サトミ　じゃ、観じるばかりで、感じていないのかな？
メグミ　そうよ、歪まず観じても、豊かに感じないよ。
サトミ　主観だけでは、自我に偏り、自然が破れて、
　　　　客観ばかりでは、自然に偏り、自我が壊れる？
メグミ　うん、主観と客観、その両方が、必要なのよ。
サトミ　じゃあ、主観を介して、客観を解していくの？
メグミ　うん、主観を感じて、客観を観じていくのよ。
サトミ　……………………！！