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物語編

第一章 第二三話 概念編

第一章     止揚法
第二三回 解る の裏に 悟る

 

解るは、因果を解して、異質性を知ること
悟るとは、条件を介して、同質性を知ること
解るは、Aと非Aの差異を、「非」に見ること
悟るとは、Aと非Aの一致を、「A」に見ること

 

例えば、リンゴとミカンが、解るときには
無意識に、共通点である、果の一致を探して
意識的には、相違点である、色の差異を求める
解るためには、条件を介して、因果を望んでいく

 

例えば、リンゴとミカンを、悟るときには
無意識に、相違点である、色の差異を確めて
意識的には、共通点である、果の一致を認める
悟るためには、因果を解して、条件に臨んでいく

 

止揚法とは、悟るためには、解るしかない
解るが究められると、悟るに極められること
解るの段は、条件を隠して、因果を分けていき
悟るの階では、因果を忘れて、条件に合せていく

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