物語編
第一章 第二九話 概念編
第一章 不変性
第二九回 無智 の裏に 愛智
無智は、良く悟ることに、臨んでないこと
愛智とは、良く悟ることを、望んでいること
無智は、時空間が歪んで、実感に囚われること
愛智とは、時空間が直って、実感に捕れないこと
無智は、主観的に悟り、時空に塗れること
好きな型は悟っても、嫌いな形は悟らないと
好きは嫌いに捕われて、嫌いは好きに囚われる
即ち、断定が塗り込まれ、時空は固いが脆くなる
愛智は、客観的に悟り、時空を越えること
好きな形を悟るだけ、嫌いな型も悟るならば
嫌いは好きに囚われず、好きは嫌いに拘らない
即ち、断定が洗い出され、時空は柔らかく撓なる
不変性とは、変わるほど、換わらなくなる
無智が究められると、愛智に極められること
無智の段は、思いのままに、我に拘ろうとして
愛智の階では、在りのままに、何も拘らなくなる