物語編
第一章 第三一話 概念編
第一章 知性
第三一回 感性 の裏に 理性
感性は、因果を望んで、実感する性のこと
理性とは、因果に臨んで、理解する性のこと
感性は、因果に塗れて、介して知ることであり
理性とは、因果を離れて、解して知ることである
畢竟、理性なき感性は、感情論に過ぎない
たとえ、実感を介しても、因果を解さないと
理解が生じず、感情に拘り、極論に堕ちていく
感情論では、絶対視するため、理解が広がらない
必竟、感性なき理性は、観念論に過ぎない
たとえ、因果を解しても、実感を介さないと
感情が招じず、理解に縋り、空論に落ちていく
観念論では、相対化するため、感情が深まらない
知性とは、介するほど、解するようになる
感性が究められると、理性に極められること
感性の段は、主観に依り、絶対性を介していき
理性の階では、客観に拠り、相対性を解していく