第一章 第三七話 問答編
マサシ 正常(セイジョウ)は、どういうものですか?
アキラ 正常は、陽を見とめて、常と見ること。
意識的に、現実であると、反復するとき、
無意識的に、現実でないと、反復している。
正常が生まれていると、異常が埋まれている。
マサシ 異常(イジョウ)とは、どういうものですか?
アキラ 異常は、陰を見とめて、常と見ること。
意識的に、現実でないと、反覆するとき、
無意識的に、現実であると、反覆している。
異常が生まれてくると、正常が埋まれていく。
マサシ 軌跡(キセキ)とは、どういうものですか?
アキラ 軌跡は、表に現れる、正なる常であり、
意識的に、同じ因果を、辿って居ること。
無意識的に、違う因果を、辿っているため、
正常の軌跡が、異常な奇跡に、突然に変わる。
マサシ 奇跡(キセキ)とは、どういうものですか?
アキラ 奇跡は、裏に隠れる、異なる常であり、
無意識に、違う因果を、辿って居ること。
意識的には、同じ因果を、辿っているため、
異常な奇跡が、正常の軌跡に、必然に代わる。
サヌキ 真理を読んでいると、思考と現実の一致、
奇妙なほど、シンクロニシティが起きます。
これは、奇異でしょうか、異常でないですか?
マコト 内と外が一致する、それが正常であり、
心と現実が乖離する、それこそ異常です。
真理を修めるほど、歪みが直っていくため、
不要なものなど、何一つない神聖が現れます。
一度でも、その清浄な境地を味わえば、
異常な日常が、空虚な物に見えて来ます。
執着が薄れるため、期待や恐怖も薄れます。
そうして、清浄な歓喜に、世界が包まれます。
サヌキ どうして、歓喜が湧き上がるのですか?
マコト 真我から、どのように世界が見えるか。
この視点で、世の実相が解かれています。
真理を読むほど、真我の境地を味わうため、
真の我の思い、歓喜が伝わって来るわけです。
サヌキ 真我の境地に立つと、どうなりますか?
マコト この世界は、何一つ不要なものはなく、
すべてが調和して、すでに完璧に美しい。
部分だけ切り取れば、汚いかもしれないが、
それも、無限の選択を生み、興味が尽きない。
ヨコイ 第一章 第三七話 物語編について
『今から表れるものは、後にも現れるのであり、
前から現れているものは、今から表れるのである。
即ち、現在という収束点が、人を覚醒に導いている。』
ヨコイ 自我を無くせば、覚醒が出来るのですか。
また、自我を無くす事が、可能であるなら、
そのためには、どうすれば良いのでしょうか。
マコト 我々は、世界を自我から見ているため、
どうしても、自我に偏る見方をしてます。
ですから、自我という特異点を無くせれば、
次第に、在りのまま、自然な世界が蘇ります。
自我という、特異点を無くすためには、
自我と他我を等しく見る、行が必要です。
その方法は、あらゆる教えが説いています。
第三章以降に詳しいです、読み進めて下さい。