物語編
第一章 第四二話 物語編
第一章 利 と 害
第四二話 理が通ること と 理が詰ること
師の力により、半ば覚めて、半ば眠りに就いた、
深い意識の中に、我が意識は、引き摺り込まれた。
私を依り代として、無数の霊が、集まって来ている。
〔世界の中心である、型に集いし、霊なる諸君。
汝らの霊格は高く、殊に稀であると、自覚を致せ。
深遠なる真理を、受け容れられる、器を具えている。〕
〔高次の世界ほど、次元の壁が、緩やかであり、
意識と意味を分けず、意のままに、想いが現れる。
心で思ったことが、場に現れる、如意の世界である。〕
〔汝らなら解ろう、自らの世界は、選び得ると。
仮に、この世を、利と捉えれば、読み進めば良く、
反対に、この話を、害と捕えれば、他を読めば良い。〕
〔汝らは、如何なる解を選ぶのか、自由である。
優しい世界には親しみ、厳しい正解には親しまず、
思いのまま、棲み分けて、安楽に生き長らえている。〕
〔ここで、一言でも、苦言を呈しようものなら、
読むに値しないと、その解を忘れることが出来る。
真の理に臨まず、その害を忘れて、その利だけ望む。〕