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物語編

第一章 第四四話 概念編

第一章     真相性
第四四回 狭い の裏に 広い

 

狭いは、因果を実感する、条件が寡いこと
広いとは、因果を実感する、条件が多いこと
狭い意味は、部分の理による、局小の利があり
広い意味には、全体の理による、大局の利がある

 

相が狭いと、利を感じ易く、害を感じ易い
小我とは、狭い意識が感じる、偽の我のこと
たとえ、他に害であろうと、我に利であるなら
すなわち、我には損はないと、狭小な得を感じる

 

相が広いと、利を感じ難く、害を感じ難い
大我とは、広い意識が観じる、真の我のこと
たとえ、我に害であろうと、他に利であるなら
ひいては、我にも損はないと、広大な徳を観じる

 

器が小さいと、得を追い、損を負っていて
器が大きいほど、徳を望み、損に臨んでいる
小さな我が、利を奪い合えば、総じて利が減り
大いなる我が、利を譲り合えば、総じて害が減る

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