物語編
第一章 第四六話 概念編
第一章 交代性
第四六回 時代 の裏に 次代
時代は、今に表われている、時の代のこと
次代とは、後に現われてくる、次の代のこと
どの時代も、或る型であり、両面を有している
良い面もあり、悪い面もあり、その両方を味わう
初めに、世の人は、時代の良い面を味わい
その時代を楽しんで、その時代を好きになる
楽しく感じている間は、決して諦めようとせず
永遠に続くことを疑わず、時代に臨むようになる
続いて、世の人は、時代の悪い面を味わい
その時代に苦しんで、その時代を嫌いになる
苦しく感じている間に、漸く諦めるようになり
完全に終ることを信じて、次代を望むようになる
時代が生まれるとき、次代が埋まれている
次代のない時代もなく、時代なき次代もない
良い面を味わうほど、その時代に捕われていき
悪しき面を味わうほど、その次代に囚われていく