ＣＡＳＥ　先代　の裏に　後代

マナミ　先に表れる、先代って、どういうものなの？
マサシ　先代とは、最初に苦しむ、世代のことなのさ。
マナミ　人生で、最初に苦しむほど、どうなるのかな？
マサシ　苦しいが、当り前になり、楽が有り難くなる。
　　　　自ずと楽に、目が向かって、感謝を抱き易い。
マナミ　その代は、次の世代を、どのように育てるの？
マサシ　後世に、苦労を負わせず、安楽を与えるのさ。
マナミ　後に現れる、後代って、どういうものなの？
マサシ　後代とは、最初に楽しむ、世代のことなのさ。
マナミ　人生で、最初に楽しむほど、どうなるのかな？
マサシ　楽しいが、当り前になり、苦が在り難くなる。
　　　　自ずと苦に、目が向かって、不満を抱え易い。
マナミ　その代は、次の世代を、どのように育てるの？
マサシ　後世に、苦労を負わせて、安楽を与えないよ。
マナミ　苦を知るほど、感謝の多い、人生に成るし、
　　　　安楽に耽るほど、不満の多い、人生に為るの？
マサシ　そうさ、何が楽になるのか、解からないね。
マナミ　ちゃんと、後世に教えて、伝えれば良いのに。
マサシ　後世に、教えて伝わるなら、時代は変らない。
マナミ　……………………

ＣＡＳＥ　先代　の先に　後代

アツシ　人間は、苦しみからしか、学べないものだ。
サトシ　そうかな、楽しみから、学べることもあるよ。
アツシ　確かに、枝葉のものなら、楽から学べるが、
　　　　逆に、根幹のものなら、苦から学ぶしかない。
サトシ　つまり、最も見たくない、苦しみの中にこそ、
　　　　最も認めるべき、重要な課題が潜んでいるの？
アツシ　ああ、だから、苦しみ多き時代というものは、
　　　　決して、悪い事ばかりでなく、良い事も多い。
サトシ　まあ、強制的に問題を、見つめさせる時代は、
　　　　成長が、促がされる点で、実り多いだろうね。
アツシ　逃げられない、これが、どれだけ幸運なのか。
　　　　成長した者以外、解からないし、伝わらない。
サトシ　そうだろうね、全然、伝わって来ないからね。
アツシ　君が、苦しまない様に、教えているんだがな。
サトシ　無理して、教えなくても、全く構わないよ。
　　　　僕はね、何も苦しくないし、今が楽しいんだ。
アツシ　ほら、人というものは、苦からしか学べない。
サトシ　う～ん、そんなことない、色々と学んでるよ。
アツシ　最も、重要な課題から、逃げ回っているがな。
サトシ　……………………

ＣＡＳＥ　初代　と　二代　と　三代

サトシ　先に生まれる、初代って、どういうものなの？
マナミ　初代とは、時代を創造する、世代のことなの。
サトシ　次に生まれる、二代って、どういうものなの？
マナミ　二代とは、時代を維持する、世代のことなの。
サトシ　後に生まれる、三代って、どういうものなの？
マナミ　三代とは、時代を破壊する、世代のことなの。
サトシ　初代が、時代を創造するのは、どうしてなの？
マナミ　先の代の、悪い面を味わい、改革するからよ。
サトシ　二代が、時代を維持するのは、どうしてなの？
マナミ　先の代が、苦しむ姿を見て、学習するからよ。
サトシ　三代が、時代を破壊するのは、どうしてなの？
マナミ　先の代が、楽しむ姿を見て、安住するからよ。
サトシ　悪い面を味わえば、改善する気になるけど、
　　　　良い面だけ味わうと、改善する気にならない。
マナミ　それでも、先代に学べれば、努力もするけど、
　　　　先代に学べなければ、努力する気にならない。
サトシ　二代目までは、学ぶ機会が与えられるけど、
　　　　三代目になると、学ぶ機会が損なわれるのか。
マナミ　うん、学ぶ機会が、未だ残ってて良かったね。
サトシ　……………………！！

ＣＡＳＥ　後代なき先代　と　先代なき後代

サトミ　先代と後代、どちらを、重んじるべきかな？
メグミ　どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ　先に苦しむ、先代って、どういうものかな？
メグミ　先代とは、楽が有り難い、感謝の世代なのよ。
サトミ　先に楽しむ、後代って、どういうものかな？
メグミ　後代とは、楽が当り前な、不満の世代なのよ。
サトミ　先代を望み、後代に臨まないと、どうなるの？
メグミ　後代なき先代なんて、唯の完結に過ぎないよ。
サトミ　じゃ、先が気づいても、後に伝わらないの？
メグミ　そうよ、有り難いことを、後が学べなくなる。
サトミ　後代を望み、先代に臨まないと、どうなるの？
メグミ　先代なき後代なんて、只の放蕩に過ぎないよ。
サトミ　じゃ、先が築いたから、有り触れてしまう？
メグミ　そうよ、在り難いことを、後が学べなくなる。
サトミ　先代だけでは、有り難いが、後に続かない。
　　　　後代ばかりでは、在り難いが、先に学べない。
メグミ　うん、先代と後代、その両方が、必要なのよ。
サトミ　そっか、先代に臨んで、後代を望むべきかな？
メグミ　うん、先代を負いながら、後代を追うべきね。
サトミ　……………………！！