物語編
第一章 第五十話 物語編
第一章 自由 と 平等
第五十話 責任を認める と 変化を認める
〔天国から、地獄に降り立つ、天魔の彼にせよ。
色界から、人界に生まれ落ちた、菩薩の彼にせよ。
我が愛する、神の子であると、未だ解からないのか。〕
〔汝らは、創造物ばかりか、創造主まで裁いた。
厳しい神を、祟り神と見なし、未だ封印したいか。
一元たる神を、異星人と見なし、又も相対化するか。〕
〔汝らは、父なる神のみか、子なる神も裁いた。
苦しむ子を、悪しき業と見て、又も処刑したいか。
知恵たる子を、邪なる蛇と見て、未だ愚弄したいか。〕
〔確かに、汝らは、何を選んでも、自由である。
しかし、その責任は、自らの身で負わねばならん。
自業自得、この法のみ、神から平等に課されている。〕
〔陽が生まれるとき、裏に、陰が埋まれている。
楽を味わったなら、自ら、苦も味わねばならない。
もう、神の子に、苦しみを、押し付けるのは止めよ。〕
〔将に斯くの如く、神は苦言を呈したのである。
無智な守護神よ、何度、誤謬を振り撒く積もりか。
我が善に酔い痴れ、再度、北東の地に封じ込めるか。〕