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物語編

第一章 第五五話 対話編

CASE 意志 の裏に 意思

 

マナミ 自我が司る、意志って、どういうものなの?
マサシ 意志とは、結果を選んだ、自我の意のことさ。
マナミ 思いのまま、結果を望むと、どうなるのかな?
マサシ 偶然的な、利を望んでいると、不自然になる。
マナミ 自我に、想像された世界は、どうなるのかな?
マサシ 利を望み、害に臨まない、幻想を魅せるのさ。
マナミ 自然が司る、意思って、どういうものなの?
マサシ 意思とは、結果を択んだ、自然の意のことさ。
マナミ 在りのまま、結果に臨むと、どうなるのかな?
マサシ 必然的な、理に臨んでいると、自然になるよ。
マナミ 自然に、創造された世界は、どうなるのかな?
マサシ 理に臨み、利を望まない、真実を見せるのさ。
マナミ つまり、利に捕われて、理を捉えないから、
    世界観が、歪んでしまい、壊されてしまうの?
マサシ そうさ、斯く為るべきって、夢を見るから、
    ますます、利に囚われて、理を捕えなくなる。
マナミ たとえ、思いのままに、振る舞っていても、
    最終的に、在りのままに、流れ付いてしまう?
マサシ そうさ、宇宙の意思に、辿り着いたようだね。
マナミ ……………………!!

 


 

CASE 意志 の先に 意思

 

サトミ 小我の思い、意志って、どういうものかな?
メグミ 意志とは、思いのままに、望んでいくことよ。
サトミ 思うがまま、望んでいくと、どうなるのかな?
メグミ 少しずつ、分別が現れて、器が埋っていくよ。
サトミ いずれ、完全に埋まったら、どうなるのかな?
メグミ 最終的に、望んでないものに、臨んでいるよ。
サトミ 大我の想い、意思って、どういうものかな?
メグミ 意思とは、在りのままに、臨んでいくことよ。
サトミ 在るがまま、臨んでいくと、どうなるのかな?
メグミ 少しずつ、分別が消えて、器が空いてくるよ。
サトミ いずれ、完全に空いたなら、どうなるのかな?
メグミ 最終的に、臨んでいるものを、望んでいるよ。
サトミ 空が有ると、望んだものに、臨めるけれど、
    空きが無いと、望んだものに、臨めないわけ?
メグミ そうよ、器が空いていると、意志が適うけど、
    それから、器が埋ってくると、意思が叶うの。
サトミ う~ん、意思を越えられる、意志は無いのか。
    最終的に、意志を持つことは、諦めるべきね。
メグミ うふっ、器を広げることを、望めば良いのよ。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 意志 という 意思

 

サトシ 人生って、思い通りにならない、生き難いな。
マサシ この世界は、望んだものしか、臨まないのさ。
サトシ そうかな、望んでないのに、臨んでばかりだ。
マサシ 小さな我は、意志をして、望んでいないけど、
    大いなる我が、意思をして、望んでいるのさ。
サトシ じゃあ、望んでないのに、臨んでいるとき、
    望んでない、そう考えると、どうなるのかな?
マサシ 表層の小我と、深層の大我が、分離するから、
    何も楽しくない、幻想の自我に、近づくのさ。
サトシ じゃあ、望んでないのに、臨んでいるとき、
    望んでいた、そう考えると、どうなるのかな?
マサシ 表層の小我と、深層の大我が、統合するから、
    何でも楽しめる、真相の真我に、近づくのさ。
サトシ つまり、望んだものしか、臨んでいないと、
    認めれば、認めるほど、望むようになるのか。
マサシ そうさ、望んでいるから、臨んでいるだけさ。
サトシ 生半可に、望んでいるから、臨めなくなり、
    真剣に、臨んでいるほど、望めてくるわけだ。
マサシ ほら、在りのままが、思いのままになるのさ。
サトシ ……………………!!

 


 

CASE 意思 という 意志

 

サトシ 思いのまま、意志って、どういうものかな?
アツシ 意志とは、自我を持って、現実を作ることだ。
サトシ 意志をして、現実を選ぶと、どうなるのかな?
アツシ 分別が増えて、執着が生じて、不自由になる。
サトシ 好き過ぎて、偏って行くと、どうなるのかな?
アツシ 思いのままが、在りのままを、外れてしまう。
サトシ もはや、望んでいるものに、臨めなくなるの?
アツシ ああ、意志という意思を、持てなくなるんだ。
サトシ 在りのまま、意思って、どういうものかな?
アツシ 意思とは、自然を以って、現実を創ることだ。
サトシ 意思をして、現実を択ぶと、どうなるのかな?
アツシ 分別が減って、執着が消えて、自由になる。
サトシ 透き過ぎて、空いて来ると、どうなるのかな?
アツシ 思いのままが、在りのままを、外れなくなる。
サトシ いつも、望んでいるものに、臨んでいけるの?
アツシ ああ、意思という意志を、持つようになるな。
サトシ そっか、自然に従がうほど、不自由になると、
    今までは、考えたけれど、違っていたみたい。
アツシ 考えが、すっきりしたなら、空いて来た証だ。
サトシ ……………………!!

 


 

CASE 意思なき意志 と 意志なき意思

 

サトミ 意志と意思、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 小さく思う、意志って、どういうものかな?
メグミ 意志とは、思いのままに、志していくことよ。
サトミ 大きく想う、意思って、どういうものかな?
メグミ 意思とは、在りのままに、示していくことよ。
サトミ 意志を望み、意思に臨まないと、どうなるの?
メグミ 意思なき意志なんて、唯の理想に過ぎないよ。
サトミ じゃ、小我に捕われて、大我を顧みないの?
メグミ そうよ、理想を追うけど、現実を負わないよ。
サトミ 意思を望み、意志に臨まないと、どうなるの?
メグミ 意志なき意思なんて、只の現実に過ぎないよ。
サトミ じゃ、大我に囚われて、小我を省みないの?
メグミ そうよ、現実を負うけど、理想を追わないよ。
サトミ 意志だけは、志していても、示しはしない。
    意思ばかりは、示していても、志しはしない?
メグミ うん、意志と意思、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、意志を介して、意思を解していくの?
メグミ うん、意志を望んで、意思に臨んでいくのよ。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 引 き 寄 せ の 法 則

 

サトミ ねぇ、引き寄せの法則は、どういうものかな?
メグミ いつも、望んでいるものに、臨んでいくのよ。
サトミ 何であれ、求めていれば、与えられるのかな。
メグミ ううん、そういう考え方は、少し浅いかな。
    意識には、表層と深層が在る、知ってるよね。
サトミ 浅い思いは、深い想いより、強くないはずよ。
メグミ それなら、表層の意識が、臨んでいる現実は、
    いつも、表層の望みでなく、深層の望みだね。
サトミ うん、表層は思いのまま、深層は在りのまま。
    およそ、表層と深層は、反対を望んでいるね。
メグミ それゆえ、望んだことが、適い難くなるのよ。
サトミ う~ん、引き寄せたら、叶った人もいるよね。
メグミ 同じだけ、引き寄せても、適わない人もいる。
    深層で、希んでいることは、人それぞれなの。
サトミ 心底から、望んでいるものは、人それぞれか。
メグミ だからこそ、臨んでいる、現実を介しながら、
    本心から、望んでいる、理想を解していくの。
サトミ そっか、あたしの考えは、浅かったみたいね。
メグミ うふ、真相を知ること、それを望んでいたの。
サトミ ……………………!!

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