物語編
第一章 第五八話 概念編
第一章 愛憎性
第五八回 愛情 の裏に 憎悪
愛情は、相手を愛して、自己に耽けること
憎悪とは、相手を憎んで、自己に溺れること
自己に耽けると、愛情と憎悪が、同時に生じて
自己に溺れないと、憎悪と愛情が、同時に消える
愛情は、見返りを求め、相手を利すること
見返りが、望まれるとき、利する気が湧いて
見返りなど、臨めないとき、利する気が消える
見返りを、求め過ぎると、愛情は憎悪に変化する
憎悪は、見返りを求め、相手を害すること
見返りが、望まれるとき、害する気が湧いて
見返りなど、臨めないとき、害する気が消える
見返りを、諦め過ぎると、憎悪は冷淡に変化する
愛情が生まれるとき、憎悪が埋まれている
憎悪のない愛情もなく、愛情なき憎悪もない
相手が喜んだ姿を思うと、愛情に変わりやすく
相手が喜ばない姿を想うと、憎悪に換わりやすい