物語編
第二章 第三話 概念編
第二章 無中生有
第三回 無 の裏に 有
無は、有を繰り返して、見えなくなること
有とは、無を折り返して、見とめられること
無は、気が見えないだけで、無いわけではない
有とは、気を見とめるだけで、有るわけではない
反復とは、同じものが、繰り返されること
意識の中で、同じことを、繰り返していると
無意識の内に、違うことが、繰り返されている
すなわち、一致が生まれると、差異が埋れている
反覆とは、違うものが、折り返されること
意識の下で、同じことを、繰り返していると
無意識の上に、違うことが、折り返されてくる
すなわち、一致が究められて、差異に極められる
無中生有は、無の中に、有が生まれること
即ち、有にも実体はなく、無にも実体はない
たとえ、有であろうと、繰り返すと、無になり
それゆえ、無であろうと、折り返すと、有になる