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物語編

第二章 第五話 概念編

第二章   賢愚性
第五回 愚 の裏に 賢

 

愚者は、利に同じても、理に和さないもの
賢者とは、理に和しても、利に同じないもの
愚者は、浅い意識を持って、心の理に従うもの
賢者とは、深い意識を以って、真の理に順うもの

 

利を揚げると、利を求める者が集ってきて
害を受けるとき、利に集かる者は散っていく
利は、近いと感じやすいが、遠いと感じにくい
浅い意識ほど、利で熱しやすく、害で冷めやすい

 

理を掲げると、理を求める者が集ってきて
害を受けようと、理に集まる者は散ばらない
理は、近いと観じにくいが、遠いと観じやすい
深い意識ほど、利で熱しにくく、害で冷めにくい

 

浅い意識は、利に動かされ、理が働かない
深い意識ほど、理に働かされ、利に動じない
利が生まれていると、裏に、害が埋まれている
真理を悟ると、利に囚われず、害に捕らわれない

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