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物語編

第二章 第九話 概念編

第二章  慇懃無礼
第九回 礼 の裏に 義

 

礼は、責任を負うときに、自由に追うこと
義とは、自由を追うときに、責任も負うこと
礼は、心を籠めないなら、只の無礼に過ぎない
義とは、責を取らないなら、只の不義に過ぎない

 

礼とは、型に従うとき、心を伴わせること
外の器に倣うときに、中の身が伴わなければ
決められた型は、虚しいだけ、形ばかりになる
やがて、礼は令となり、意味もなく、従わされる

 

義とは、心に従うとき、型を伴わせること
実の利に従うときに、公の理が伴わなければ
集められた形は、迷えるだけ、芥ばかりになる
やがて、義は偽となり、大義もなく、従わされる

 

意識が埋まれなければ、意味は生まれない
たとえ、型が現われても、心が洗われないと
いずれは、形ばかりになり、必ず壊れてしまう
慇懃無礼は、型に捕らわれて、心が伴わないこと

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