物語編
第二章 第十話 概念編
第二章 自然権
第十回 権利 の裏に 義務
権利は、公の利を授かり、私を利すること
義務とは、私の利を捧げて、公を利すること
仮に、権利を享くなら、義務を憂くべきであり
反対に、義務を憂くなら、権利を享くべきである
義務のない権利とは、単なる不利益である
何処から生まれたのか、分からない利益には
何処に埋まれたのか、解からない不利益がある
義理を適える権利こそ、理に叶った真の利である
権利のない義務とは、単なる不義理である
何処から課されたのか、分からない義理には
何処に果されたのか、解からない不義理がある
権利を叶える義理こそ、利に適った真の理である
権利が生まれるとき、義務が埋まれている
義務のない権利もなく、権利なき義務もない
私の利を公に捧げて、公の利を私に授けていく
地の利は、人と人を紡ぎ合せ、人の輪を描き出す