第二章　　　　天網恢恢
第十二回　天法　の裏に　人法

天法は、天が布いている、天為の理のこと
人法とは、人が強いている、人為の理のこと
天法は、例外が無いため、漏れない教えであり
人法とは、例外が有るため、守れない教えである

陽が生まれると、裏に、陰が埋まれている
陽に臨み、手を控えると、陰が産まれてくる
自然なる陽が生まれて、自然なる陰が産まれる
天の法は、自然に任せて、不自然が直されていく

陽が生まれると、次に、陰が産まれてくる
陽を望み、手を加えると、陽が生まれてくる
不自然な陽が生まれて、不自然な陰が埋まれる
人の法は、自然に任せず、不自然に歪んでしまう

天網恢恢とは、疎にして、漏らさないもの
漏れを埋めようとして、漏れが生じてしまう
人法の階は、人為に徹して、天為を撤していき
天法の段では、天為に徹して、人為を撤していく