物語編
第二章 第十八話 問答編
マサシ 有為転変(ウイテンペン)とは?
アキラ 有為転変とは、時代は移り変わること。
治世が生まれると、乱世が埋まれている。
太平の時代は、質を求めて、欲が分かれて、
乱世の時代には、量を求めて、欲が合わさる。
マサシ 治世(チセイ)とは、どういうものですか?
アキラ 治世とは、文を持って、世を楽しんで、
質を求めて、欲が分れる、世の代である。
太平の時代は、質を選んで、分化が択ばれ、
欲と欲が競い合い、最も良い欲が認められる。
マサシ 乱世(ランセ)とは、どういうものですか?
アキラ 乱世とは、武を以って、世を苦しんで、
量を求めて、欲を合せる、世の代である。
戦乱の時代は、量を選んで、同化が択ばれ、
欲と欲が戦い合い、最も多い欲に合せられる。
マサシ 道家(ドウカ)とは、どういうものですか?
アキラ 道家とは、正に従っている、賢者のこと。
法家を超え、儒家を越え、道に至っている。
法の段を尊び、法を修めて、智が明るくなり、
儒の階を重んじ、徳を収めて、器が大きくなる。
マサシ 道化(ドウケ)とは、どういうものですか?
アキラ 道化とは、奇を衒っている、愚者のこと。
法家に背き、儒家に叛き、道に外れている。
法の段を蔑み、法を修めず、智が曇らされて、
儒の階を軽んじ、徳を収めず、器が小さくなる。
マサシ 隠者(インジャ)は、どういうものですか?
アキラ 隠者とは、世俗を離れた、隠遁者のこと。
ヒンズー教、仏教、キリスト教、道教など、
神や真理に臨む、様々な宗教で見受けられる。
ラーマクリシュナ、ゴータマ、老子、荘子など。