物語編
第二章 第三一話 概念編
第二章 知行合一
第三一回 智 の裏に 徳
智は、欲を解して、良く分かれていくこと
徳とは、欲を解いて、良く合わせていくこと
智は、知ることであり、活きていることである
徳とは、行うことであり、生きていることである
智のない徳では、単なる若気の至りである
大きな得を望めば、大きな損に臨んでしまう
知らないから、行なえるのは、唯の小徳である
大きな得が、大きな損になると、知ると行えない
徳のない智では、単なる老気の陰りである
大きな損を恐れて、大きな得を望まなくなる
知っていると、行えないのは、只の小智である
大きな損が、大きな徳になると、未だに知らない
完全に知らないから、行えないだけであり
完全に知っているなら、行なえるはずである
知行合一とは、智と徳は、不可分なものであり
生きること、その命にして、その使命であること