第二章 第三三話 問答編
マサシ 省察克治(セイサツコクチ)とは?
アキラ 省察克治とは、真に良く知るためには、
自らを省みることで、自らを治めること。
たとえ、外を収めても、心は満たされない。
逆に、内を治めると、心から充たされてくる。
マサシ 得(トク)とは、どういうものですか?
アキラ 得とは、相対の利、害で無い利であり、
すなわち、外なる利、奪い合う利である。
欲を持つと、損と得に、徳が分かれていき、
外なる利を望み、内なる心を満たそうとする。
マサシ 徳(トク)とは、どういうものですか?
アキラ 徳とは、絶対の利、害の無い利であり、
すなわち、内なる利、認め合う利である。
欲を解くと、損と得が、徳に合されていき、
内なる利に臨み、内なる心が充たされていく。
コマキ この数年間、真理を修めるようになり、
数々の試練が、襲い掛かって来ましたが、
この春に、人が羨む程の幸運が訪れました。
この贈り物、有り難く受け取れば良いですか?
マコト 受けた損が、得で返ると、魔に繋がり、
得に囚われず、徳で還ると、神に繋がる。
第三の目を、魔が開くか、神が啓くのかは、
これさえ、神の試練と、見抜けるか否かです。
気持ち良く、いつでも、還せるように、
贈り物を、預っていると、考えましょう。
そして、この次からは、見返りを求めずに、
ひたすら、真理そのもの、神を望んで下さい。
コマキ この幸福は、取り上げられてしまいますか?
マコト 遅かれ早かれ、幸福は不幸と化します。
真理に近いほど、時は早く流れますから、
気づける内に、その幸福は壊れて逝きます。
決して壊れない、内なる幸せに臨んで下さい。
ニイミ 真理を学べば、567に感染しないのですか?
マコト 残念ながら、人類が抱く損得の勘定を、
完膚なくまで、叩きのめす道が大峠です。
たとえ、損得を越える、真理を学ぼうとも、
損得勘定が入る限り、真理を修め切れません。
真理を悟り、損得を越える、徳を培い、
567や666を、受け容れることです。
そうすれば、たとえ、中に入り込まれても、
巻き込まれることなく、有り難く過ごせます。
ニイミ では、感染はしても、発症はしないのですか?
マコト 同じ世界に生きる限り、一蓮托生です。
何度も感染して、自然な抗体が生じます。
逆に、損得に走り、不自然な抗体を招けば、
過剰な免疫、器に入らない、損に襲われます。