物語編
第二章 第四五話 概念編
第二章 練精化気
第四五回 小欲 の裏に 大欲
小欲は、小さな得を望む、小さな精のこと
大欲とは、大きな得を望む、大きな精のこと
小欲は、欲に塗れる欲であり、強欲に似ている
大欲とは、欲を越える欲であり、無欲に似ている
小さな欲は、飽きやすく、相対の得を望む
すなわち、飽くを迎え易く、良くに向い易い
たとえ、小さな損に臨んでも、小さな得を望む
繰り返し、得を乗り換えて、一見すると欲が深い
大きな欲は、飽きにくく、絶対の徳を望む
すなわち、良くに向い易く、解くを迎え易い
たとえ、大きな損に臨んでも、大きな得を望む
繰り返し、損を受け容れて、一見すると欲が無い
練精化気とは、精を練って、気と化すこと
大いなる欲をして、大いなる得に変えていく
小欲の段は、欲に捕らわれて、利を望んでいき
大欲の階では、欲に囚らわれず、理を望んでいく