物語編
第二章 第四七話 問答編
マサシ 練神還虚(レンシンカンキョ)とは?
アキラ 練神還虚は、神を練り、虚と化すこと。
眉間奥に、位置している、上丹田で行う。
神とは、心が移り変る、因果の流れであり、
心に囚われないほど、道が大きくなっていく。
マサシ 有為(ウイ)とは、どういうものですか?
アキラ 有為は、果を為して、捕らわれること。
我が有り、自我であり、業が積み重なる。
たとえ、何も為さずとも、囚われるならば、
欲に従い、有為転変となり、業を移し変える。
マサシ 無為(ムイ)とは、どういうものですか?
アキラ 無為は、果を為して、囚われないこと。
我が無く、自然であり、徳が積み重なる。
たとえ、何かを為しても、捕われないなら、
道に順い、無為自然となり、業を乗り越える。
マサシ 故事「疾風に勁草を知る」とは、何ですか?
アキラ はじめて、劉秀が、義兵を募ったとき、
王覇は、賓客を率い、参入して活躍した。
ところが、旗色が悪くなると、王覇を残し、
次々に、賓客は逃げ出して、消えてしまった。
その後、劉秀が、後漢の光武帝になり、
最後まで活躍した、功臣の王覇に言った。
「子独り留まり努力す、疾風に勁草を知る」
強い風が吹き初めて、強い草を見分けられる。