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物語編

第三章 第十四話 概念編

第三章    三昧
第十四回 業 の裏に 徳

 

欲は、善と悪に分け、善を突き詰めること
徳とは、善と悪を合せ、悪を受け容れること
欲の段は、我が善を護り、他の悪を排していき
徳の階では、我が善を譲り、他の悪を拝していく

 

業は、我に捕われて、善悪を偏らせるもの
つまり、欲の容にして、欲を固めているもの
善業とは、善の形であり、善であり悪ではない
悪に臨めば、欲は徳となり、善と悪が空に変わる

 

徳は、我に囚われず、善悪に偏らないもの
つまり、空の器にして、欲を透しているもの
功徳とは、空の型であり、善でなく悪でもない
善を望めば、徳は欲となり、空が善と悪に換わる

 

念とは、欲を持って、意識を集中すること
欲に迎えば、業が増えて、念は切れ易くなり
徳に向かえば、業が減って、念は続き易くなる
究極的には、主客が合一する、三昧の境地に至る

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