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物語編

第三章 第二二話 概念編

第三章    無作三昧
第二二回 積善 の裏に 積徳

 

積善は、我に囚われて、善が積まれること
積徳とは、我に捕われず、徳が積まれること
積善は、善を覚えることで、我が善を積むこと
積徳とは、我を忘れることで、我が業を摘むこと

 

我が善を覚えるとき、我が善で報いられる
これが善いと捉えると、器が小さくなるため
それが返って来ると、これが善いと捕えられる
たとえ、他から善に見えても、我に善と限らない

 

我が業を忘れるとき、我が徳で酬いられる
すべて良いと捉えると、器が大きくなるため
なにが返って来ても、すべて良いと捕えられる
たとえ、他から悪に見えても、自ずと良く見える

 

無作三昧とは、無作に徹する、三昧であり
積善が究められると、積徳に極められること
有作の行為は、何をしようと、いずれ悪となり
無作の行為では、何をしようと、いつも徳となる

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