第三章　　　　真俗不二
第二四回　俗諦　の裏に　真諦

俗諦は、絶対を解くため、相対を説くこと
真諦とは、相対を解くため、絶対を説くこと
俗諦は、世に合せている、相対的な真理であり
真諦とは、俗を越えている、絶対的な真理である

俗諦は、道理を撤して、通理に徹すること
世が、右の方に偏るなら、左に偏る法を説き
世間が、左の方に偏るなら、右に偏る法を解く
世俗諦は、世間が恋い焦れる、理想を説き明かす

真諦は、通理を撤して、道理に徹すること
世が、右の方に偏るなら、右を閉す法を説き
世間が、左の方に偏るなら、左を鎖す法を解く
勝義諦は、世間が慣れ親しむ、幻想を取り上げる

真俗不二は、俗諦にしても、真諦にしても
真理を説いていることに、変わりはないこと
俗諦は、逆に偏らせながら、偏りを正していき
真諦では、直に反らせながら、偏りを糾していく