物語編
第三章 第二七話 概念編
第三章 諸法無我
第二七回 正法 の裏に 邪法
正法は、勧善懲悪を説く、正なる法のこと
邪法とは、自業自得を解く、邪なる法のこと
正法は、乱世に説かれる、善を勧める法であり
邪法とは、治世に解かれる、悪を進める法である
乱世には、苦しみが多く、信を抱きやすい
たとえ、楽しみを説いても、誰も見とめない
それゆえ、信に縋る世の人を、幸せに誘うため
人に勧めて、飽くを良くに導く、正法が説かれる
治世には、楽しみが多く、慢を抱きやすい
たとえ、苦しみを説いても、誰も見とめない
それゆえ、慢に嵌る世の人を、悟りに誘うため
時を進めて、良くを飽くに導く、邪法が解かれる
諸法無我とは、条件を司る、三宝印のこと
諸々の法は、実体がないため、捉え切れない
正法は、乱世に説かれて、治世が解かれていき
邪法では、治世に説かれて、乱世が解かれていく