物語編
第三章 第三十回 概念編
第三章 輪廻転生
第三十回 有情 の裏に 無情
有情は、欲が現われた、心が有る者のこと
無情とは、欲が失われた、心が無い物のこと
有情は、良くを突き詰めて、心を動かせるもの
無情とは、良くが行き詰まり、心が働かないもの
我にも善く、他にも善い、親善に動くとき
他が喜び、善業が増え、天界に生まれ変わる
ただし、最後の最後まで、他の悪を認めないと
ひとえに、善しか認めない、独善に墜ちてしまう
我には善く、他には悪い、独善を働くとき
他が憂い、悪業が殖え、地獄に産まれ落ちる
つまり、最期の最期には、我が善すら認めない
すこしも、良くを望まない、無情に堕ちてしまう
輪廻転生は、良くと飽くを、生まれ変わり
有情を究められると、無情に極められること
有情は、我が良くに眩んで、思いのままを望み
無情では、我が良くが暗んで、在りのままに臨む