物語編
第三章 第三二話 概念編
第三章 三千世界
第三二回 欲界 の裏に 色界
欲界は、欲を持って、業が表れる界のこと
色界とは、徳を以って、法が現れる界のこと
欲界は、形を持って、我の意が表れる界であり
色界とは、型を以って、仏の意が現れる界である
欲界では、欲を突き詰め、業を積み重ねる
思いのまま、業が重なると、形が歪んでいく
右に偏るなら、欲に煽られて、右を望んでいき
左に偏るならば、欲に動かされ、左を望んでいく
色界では、型を受け容れ、徳を積み重ねる
在りのまま、法を重ねると、形が直っていく
右に偏るなら、徳に誘われて、左に臨んでいき
左に偏るならば、徳に導かれて、右に臨んでいく
欲界が生まれるとき、色界が埋まれている
色界のない欲界もなく、欲界なき色界もない
色界は、型の世界であり、形を創り出していき
欲界とは、業の世界であり、形を作り変えていく