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物語編

第三章 第三五話 概念編

第三章    明行足
第三五回 明 の裏に 行

 

明は、突き詰めていく、菩薩の智慧のこと
行とは、受け容れていく、菩薩の功徳のこと
明の段は、我が欲を持って、我が業を明らめて
行の階では、我が徳を以って、我が業を諦らめる

 

小乗は、味著が消えれば、過患も滅すると
煩悩を否定するため、俗世も否定されていく
我が業を明めないから、我が智が損われていき
我が業を諦らめないから、我が徳が害われていく

 

大乗は、過患を容れれば、味著も認めると
煩悩を肯定するため、世俗も肯定されていく
我が業を明らめるから、我が智が研かれていき
我が業を諦められるから、我が徳が磨かれていく

 

明行足とは、智と徳を合せて、具えること
済度を通して、業を明かにして、業を諦める
小乗の段は、染み着いた業を、切り捨てて行き
大乗の階では、切り捨てた業を、受け容れて行く

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