物語編
第三章 第三七話 概念編
第三章 弥陀三尊
第三七回 勢至 の裏に 観音
勢至は、自由性を司る、智慧の菩薩のこと
観音とは、自在性を司る、慈悲の菩薩のこと
勢至菩薩は、思いのままに、世界を捕えるもの
観音菩薩とは、在りのままに、世界を捉えるもの
勢至菩薩は、思いのままに、存在するもの
勢至の両手は、合掌して、意と行を合わせて
勢至の足は、地を揺るがす、大いなる力があり
勢至の頭部は、水瓶を着けて、甘露を宿している
観音菩薩は、在りのままに、存在するもの
観音の左手は、蕾を持ち、苦しみの因を観て
観音の右手では、華を開き、悲しみの眼を啓き
観音の頭部は、宝冠を被って、化仏を宿している
弥陀三尊とは、徳を司る、色界の型のこと
左側の座に、自在たる菩薩、観音菩薩が坐り
右側の座には、自由たる菩薩、勢至菩薩が坐り
中央の台座には、解脱した如来、弥陀三尊が坐る