物語編
第三章 第三九話 概念編
第三章 空無辺処
第三九回 無辺 の裏に 有辺
無辺は、世界を捉えて、無限と捕えること
有辺とは、世界を捕えて、有限と捉えること
無辺は、二元に分けるとき、無限に開けること
有辺とは、一元に合せるとき、有限に閉じること
無辺説は、すべてが複であり、無限である
有辺なき無辺は、一元を知らないに過ぎない
一切が無限である、という、唯一の有限がある
無辺説は、この前半を説いて、真理を解いている
有辺説は、すべてが単であり、有限である
無辺なき有辺は、二元を知らないに過ぎない
一切が無限である、という、唯一の有限がある
有辺説は、この後半を説いて、真理を解いている
空無辺処とは、無辺か、あるいは、有辺か
この二元の観念を越えている、無色界のこと
二元に無辺である、という、一元に有辺である
この説の、前半が無辺であり、後半が有辺である