物語編
第三章 第四二話 問答編
マサシ 非想非非想処(ヒソウヒヒソウショ)とは?
アキラ 非想非非想処は、無色界の頂点であり、
ニヴァサンニャーナーサンニャーヤタナ。
想が有るのでもなく、想が無いのでもない。
唯識派か中観派か、二元を越えた一元である。
マサシ 空論(クウロン)は、どういうものですか?
アキラ 中観派は、この世界を、空と説くこと。
意味を捉えるなら、この世界は空である。
一切に実体がないという唯一の実感がある。
中観派は、前半を説いて、真理を解いている。
マサシ 唯識(ユイシキ)は、どういうものですか?
アキラ 唯識派は、この世界を、識と説くこと。
意識を捕えるなら、この世界は識である。
一切に実体がないという唯一の実感がある。
唯識派は、後半を解いて、真理を説いている。