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物語編

第三章 第五一話 概念編

第三章    厭穢欣浄
第五一回 穢土 の裏に 浄土

 

穢土は、業に塗れた、穢らしい世界のこと
浄土とは、業を越えた、浄らかな世界のこと
穢土は、思い込みで、汚らしく想う世界であり
浄土とは、想い込みで、清らかに思う世界である

 

小乗は、清浄を重んじて、現世を否定する
衆生を否定するために、条件を無視していき
ひとつの縁において、清らかな涅槃の地に至る
小乗では、涅槃は清浄であり、輪廻は不浄となる

 

大乗は、智徳を重んじて、現世を肯定する
衆生を肯定するために、条件を直視していき
あらゆる縁において、浄らかな輪廻の地に到る
大乗では、涅槃も清浄であり、輪廻も清浄となる

 

厭穢欣浄は、穢れを厭い、浄さを求むこと
清いと汚いを、分ける心が、穢れの因である
厭穢欣浄に捕われると、捻りが多い世界に至り
厭穢欣浄に囚われないと、稔りが多い世界に到る

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