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物語編

第三章 第五三話 問答編

マサシ 如来蔵(ニョライゾウ)とは?

 

アキラ 如来蔵は、如来になる、可能性のこと。
    梵語は、タターガタ・ガルバと呼ばれる。
    誰すもが、如来に至る、種子を蔵している。
    別名は、仏性であり、煩悩の下に隠れている。

 

マサシ 有垢(ウク)は、どういうものですか?

 

アキラ 有垢は、煩悩という、垢を有すること。
    梵語では、サマラとも、呼んでいるもの。
    垢が有ると、迷妄に陥り、仏性が隠される。
    思いのままに、不等に捕え、不実に覆われる。

 

マサシ 無垢(ムク)は、どういうものですか?

 

アキラ 無垢は、煩悩という、垢が消えること。
    梵語では、アサマラと、呼んでいるもの。
    垢が無いと、迷妄が消え、仏性が現われる。
    在りのままに、平等に捉え、真実に包まれる。

 

マサシ 迷妄(メイモウ)とは、どういうものですか?

 

アキラ 迷妄は、幻想に陥らせる、幻影のこと。
    梵語では、マーヤと、呼ばれているもの。
    闇に陥ると、我が強くなり、心が弱くなる。
    思いのままに、色を突き詰め、形を作り出す。

 

マサシ 仏性(ブッショウ)は、どういうものですか?

 

アキラ 仏性は、真実に覚ませる、性質のこと。
    梵語では、ブッダ・ダートゥと呼ばれる。
    闇を払うと、我が弱くなり、心が強くなる。
    在りのままに、空を受け容れ、型を創り出す。

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