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物語編

第三章 第五七話 概念編

第三章    四念処観
第五七回 忍辱 の裏に 精進

 

忍辱は、苦を忍んで、苦しみに耐えること
精進とは、苦を喜んで、苦しみを越えること
忍辱は、耐え難きに耐え、忍び難きを忍ぶこと
精進とは、耐え難きに歓び、忍び難きを喜ぶこと

 

忍辱は、苦しみを避けず、苦しみに耐える
苦しみを退けていると、悲しみが増していき
苦しみを避けていないと、哀しみが減っていく
苦しみは、退けるより、避けない方が、軽くなる

 

精進は、苦しみを求めて、楽しみに変える
苦しみを避けていると、悩みに追われてきて
苦しみを歓んでいるほど、喜びに覆われてくる
苦しみは、避けるより、迎える法が、楽しくなる

 

その身を不浄と観じて、清浄を感じられて
その受を苦痛と観じると、恍惚を感じられて
その心を無常と観じるとき、常住を感じられて
その法を無我と観じるときに、真我を感じられる

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