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物語編

第三章 第五八話 概念編

第三章    如実知見
第五八回 禅定 の裏に 智慧

 

禅定は、欲を介して、念を定めていくこと
智慧とは、欲を解して、念が解けていくこと
禅定は、因縁を介すると、色を究められること
智慧とは、因縁を解すると、空に極められること

 

混然は、欲を究めないで、欲が溶けること
なるほど、一体で在っても、秩序が無いため
良く見ても、一様な色に隠れ、意味が埋まれる
良くを究めず、良くを溶いても、自我の色になる

 

整然は、欲を極めてから、欲が解けること
なるほど、一体で在っても、秩序が有るため
良く観れば、多様な色が現れ、意味が生まれる
良くを極めて、良くを解いたら、自然な空になる

 

如実知見は、思いのままに、見ることなく
自然と化して、在りのままに、見ていること
禅定の段は、良くを介して、自我が究められて
智慧の階では、良くを解して、自然に極められる

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