物語編
第三章 第五九話 概念編
第三章 不立文字
第五九回 理証 の裏に 現証
無形は、形が無いため、言に表せないもの
有形とは、形が有るため、言に現わせるもの
無形は、現実には表わせて、言葉には現せない
有形では、現実にも現わせて、言葉にも表わせる
理証とは、言を持って、正しさを証すこと
現せることを、語らせることは、理証であり
現せないことを、騙らないことも、理証である
現証なき理証では、霊が伴わず、虚言に過ぎない
現証とは、現を以って、正しさを証すこと
辿れるものを、表わせることは、現証であり
辿れないものを、現さないことも、現証である
理証なき現証では、言が伴わず、霊験に過ぎない
不立文字は、真理の神髄は、形が無いため
言に依らずに、現に拠り、悟るしかないこと
現証なき理証は、意味なき、誑かしに過ぎない
理証なき現証では、真実なき、惑わしに過ぎない