物語編
第三章 第六十話 概念編
第三章 仏法流布
第六十回 妄語 の裏に 正語
妄語は、業に因って、法を妄りに騙ること
正語とは、法に縁って、法を正しく語ること
妄語は、現実が伴わない、霊なき言を騙ること
正語とは、現実を伴わせた、霊ある言を語ること
業は、利欲を持って、捕らわれる理のこと
たとえ、原因と結果が、現実に合っていても
少しずつ、現実は変わり、因果と会わなくなる
つまり、法であろうと、実が伴わないと業になる
法は、損得を以って、囚われない理のこと
たとえ、原因と結果が、現実に合わなくても
少しずつ、現実が伴えば、因果と会ってしまう
つまり、業であろうと、身を伴わせれば法になる
仏法流布は、目を覚ます、法を伝えること
たとえ、法を伝えても、囚われると業になる
目を開いた、仏が説くと、人の目は啓いていき
目を閉ざした、輩が解くと、法の芽を摘んでいく