物語編
第三章 第五七話 問答編
マサシ 四念処(シネンジョ)は、どんなものですか?
アキラ 四念処は、三十七道品の第一科である。
チャッターロー・サティ・パッターナー。
誤った捉え方を、直すための修行法であり、
四つとは、身念処、受念処、心念処、法念処。
身念処とは、身は不浄であると、念じること。
受念処とは、感覚は苦であると、念じること。
心念処とは、心は無常であると、念じること。
法念処とは、法は無我であると、念じること。
マサシ 忍辱(ニンニク)とは、どういうものですか?
アキラ 忍辱は、苦を忍んで、苦に耐えること。
梵語では、クシャーンティと、呼ぶもの。
苦しみを除けるから、悲しみが増えていき、
苦しみを避けないなら、哀しみは減っていく。
マサシ 精進(ショウジン)は、どういうものですか?
アキラ 精進は、苦を喜んで、苦を越えること。
梵語では、ヴィーリヤと、呼ばれるもの。
苦しみを悲しむから、憂いに追われていき、
苦しみを楽しむならば、喜びに覆われてくる。