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物語編

第四章 第二話 概念編

第四章   中庸思想
第二回 凡庸 の裏に 中庸

 

凡庸は、左も右も見ず、中央に留まること
中庸とは、左も右も認め、中央に止まること
凡庸は、限界を知らないで、中途に留まること
中庸とは、限界を越えてから、中心に止まること

 

第一に、釈迦牟尼は、王子として出生して
王族の日々を送り、煩悩の味著を楽しまれた
左道とは、味著を突き詰めて、楽を究めること
道の半ばで、左を離れても、必ず左に帰ってくる

 

第二に、釈迦牟尼は、行者として出家して
苦行の日々を送り、煩悩の過患に苦しまれた
右道とは、過患を受け容れて、苦を窮めること
道の半ばで、右を離れても、必ず右に帰ってくる

 

第三に、釈迦牟尼は、仏陀として出離して
瞑想の日々を送り、煩悩の出離に勤しまれた
中道とは、出離を繰り返して、空を極めること
道の半ばで、中に還っても、必ず外に帰っていく

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