物語編
第四章 第六話 概念編
第四章 三善趣
第六回 増上 の裏に 卑下
増上は、善く捉える、優位を司る心のこと
卑下とは、悪く捕える、劣位を司る心のこと
闘争は、優と劣を比べる、順位を司る心のこと
三善趣は、三つの慢を司り、価値に囚われている
天人は、増上を司り、痴を楽しむ道のこと
天人道は、勝ちに囚われ、価値の出離に迷い
勝ちを信じるかぎり、勝ちを疑おうとはしない
戯れたい、満たしたい、驕りたい、嵌りたくない
修羅は、闘争を司り、瞋を楽しむ道のこと
修羅道は、勝負に囚われ、価値の過患と戦い
勝負を愉しむかぎり、勝負を離れようとしない
挑みたい、落としたい、勝ちたい、褒めたくない
人間は、卑下を司り、貪を楽しむ道のこと
人間道は、負けに囚われ、価値の味著に拘り
負けを恥じるかぎり、負けで終わろうとしない
愛したい、重んじたい、偏りたい、負けたくない