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物語編

第四章 第十四話 概念編

第四章    一切皆空
第十四回 皆苦 の裏に 皆楽

 

皆苦は、楽の無い苦、絶対的な苦悩のこと
皆楽とは、苦の無い楽、絶対的な歓喜のこと
皆苦は、苦しみを負うと、全く楽しめないこと
皆楽とは、楽しみを負うと、全く苦しめないこと

 

虚無は、実体が無いから、意味が無いこと
楽しみを認めないと、苦しみも認めなくなり
苦しみを見とめないと、楽しみも認めなくなる
楽も認めず、苦も認めず、苦でも楽でも無くなる

 

虚空は、実体が無いから、意味が有ること
楽しみを認めるとき、苦しみも見とめられて
苦しみを見とめるとき、楽しみも見とめられる
楽も認めて、苦も認めて、苦でも楽でも良くなる

 

一切皆空は、楽を追うなら、苦に負われて

苦を追うなら、楽を負い、全て空であること
皆苦の段は、虚無を持って、涅槃に望んでいき
皆楽の階では、虚空を以って、済度に臨んでいく

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