物語編
第四章 第十五話 概念編
第四章 一切皆楽
第十五回 快苦 の裏に 皆楽
快苦は、苦の裏の楽、相対的な歓喜のこと
皆楽とは、苦の無い楽、絶対的な歓喜のこと
快苦は、苦しみを追うと、楽を負っていること
皆楽では、楽しみを負うと、全く苦しめないこと
利己は、他を律しながら、己を利すること
今の楽しみを追えば、後で苦しみに被われて
他に苦しみを与えれば、他の憎しみに覆われる
後で苦しみ、他に恨まれ、何もかもが苦しくなる
利他は、己を律しながら、他を利すること
今の苦しみを負えば、後で楽しみに被われて
他に楽しみを与えれば、他の愛しみに覆われる
後で楽しみ、他に喜ばれ、何もかもが楽しくなる
一切皆楽は、苦を追うなら、楽に負われて
楽を負うから、苦しめず、全て楽であること
快苦の段は、利己を持って、輪廻に望んでいき
皆楽の階では、利他を以って、済度に臨んでいく