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物語編

第四章 第十五話 問答編

マサシ 一切皆楽(イッサイカイラク)は、何ですか?

 

アキラ 一切皆楽は、この世は総じて楽であり、
    全てのものは、楽に辿り着くということ。
    たとえ、我が苦しくても、他が喜んでいる。
    それゆえ、苦しくなくなり、総じて楽である。

 

マサシ 快苦(カイク)とは、どういうものですか?

 

アキラ 快苦とは、相対的な歓喜のことであり、
    苦しみの裏にある、楽しみのことである。
    先に苦しんだ分だけ、後で楽しむ事になる。
    それを認めないと、ずっと、苦しんでしまう。

 

マサシ 皆楽(カイラク)は、どういうものですか?

 

アキラ 皆楽とは、絶対的な歓喜のことであり、
    苦しみが無くなる、楽しみのことである。
    先に苦しんだ分だけ、後で楽しむ事になる。
    それを見とめると、もはや、苦しめなくなる。

 


 

イワテ 菩薩としての生き方を、勧めているのですか?

 

マコト 利己を望むと、一切皆苦に移っていき、
    利他に臨むとき、一切皆楽に映ってくる。
    在りのままに、この世界を理解していくと、
    論理的な帰結として、菩薩行に辿り着きます。

 

    そして、菩薩として生まれ変ったとき、
    あなたは、嬉し嬉しの世に辿り着きます。
    つまり、ここは、真剣に真理を修める者を、
    黄金時代、弥勒の世に導く、命を受けてます。

 

イワテ 論理(ロゴス)で導くのが、特徴ですか?

 

マコト 最終の局面に入り、仕組が整ったため、
    言の葉で導くことが、可能と為りました。
    ここでは、宗教や組織を、必要としません。
    辿る気さえ有れば、弥勒の世に辿り着けます。

 

    そうとはいえ、論の飛躍を亡くすため、
    密なる法も、完全に解き明かしています。
    機根の無い方、準備が整っていない方には、
    猛毒になるため、近づけない誓約が有ります。

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